妖精:男の名前は
妖精:結婚式場に現れた、哀れな男である
妖精:これまで何百という結婚式を見てきたが
妖精:新婦に対してここまで後悔している男はまれである
妖精:そもそも、これほど悔いている人間というものは
妖精:式に参加しないものだ
妖精:幼馴染であるがゆえ
妖精:彼女への思いをずっと伝えられなかったツケが
妖精:皮肉にもこんな形で巡ってくるとは
妖精:しかも、2人を祝福するスピーチまで任されてしまうとは
妖精:つくづく哀れな男である
妖精:男はスライド写真を見ながら過去をやり直したいと強く願った
妖精:見るに見かねた私は、写真の時代に戻ることを許可した
妖精:私とは、無論、この教会に住む妖精である