白んだ月夜に
足音ひとつ
貴方は今頃
どんな夢をみてる
貴方が寝るまで
こらえた涙
無邪気な貴方は
きっと知らないまま
流れる長い髪の毛
貴方の横顔も
今瞳の奥に
色褪せないように
たったもう一夜
貴方に抱かれたら
もう一度だけ
貴方の声を聞けたら
それは胸の奥
幕間の秘め事
二人だけ夜明け前の
恋の唄
貴方と迎えた
初めての朝
まばゆい日差しを
今でも憶えてる
流れる雲のように
この風に身を委ねて
貴方の見上げる
空にいられたら
これから幾夜
貴方を求めても
どれだけその愛しい
名を呼んでも
それは月のように
朝日にうすらいで
蒼間に とけるように
消えるだけ
どうかもう一夜
夢の中だけでも
二人で過ごした日々のまま
もう少し歌わせて
哀しい恋の唄
私だけ今
夜明けの片隅で