自由落下 - RD-Sounds
どうしてこうなったんだろう
あるべき何かが欠けている
まるで私がこの場所で
生きていること
それ自体間違いみたいで
いつからこうなったんだろう
どこから聞こえる声なんて
そんな簡単なものじゃない
網膜の奥底で
今も輝いているんだ
そんな光は知らない
いつ見たのかも知らない
けどそれを思い出す
そのたびにまた
まるで自由落下みたいだ
何かのためにこの身虚空に
投げ出してしまいたい
闇に縋る灯火
海に頼る艀木
空に求むはるかなる輝きを
そう私には『光』が足りないんだ
やっぱりこうなるんだね
私はこういうやつなんだ
この手差し伸べるときには
きっとこの何もかもを
手放そうとしたんだ
いつかはこうなるんだね
だけれど私のエゴでいい
これが自分の命なら
この最後まで
ずっと輝いていたんだ
誰も彼もが旅人
命を燃やす旅人
ならその命のため
尽くすのがいい
だから自由落下なんだ
私の意志で
自分の全て尽くしきれるとこまで
甘くささやかな呪い
抱き続けた願い
空の向こうへ
もうそんなところだけしか
あああの『光』の在り処
届いたらいい
そして眼を開いたとき
私はここに立っていた
記憶のどこかにあった
ずっと探してたこの場所
ねえ
全部聞かせたよ私のこと
今度は私に教えてよ
この不思議な世界のこと
いつかであった『光』のこと
さああなたも歌ってよ
あなたの歌
そうだ自由落下なんだ
私の命は私のもの
誰にも渡せないから
私の限り
意志ある限り
この旅路を
たとえ前に進まなくても
私を尽くすために
歩いていこう
「私は朔実一ノ瀬朔実
あなたは?」