アキラ - 吉田拓郎 (よしだ たくろう)
词:吉田拓郎
曲:吉田拓郎
夕焼けに向かって走って行く
あいつの姿が忘られぬ
カッコ悪い事が大嫌いで
自分に信念をもっていた
えらい大人になんかなりたくない
強い男をめざすと言い切った
その時アキラの頼りがいのある
背中でいなずまが光った
いつまでも友達でいよう
大きくなっても親友でいよう
シュロの木の下で
かげろうがゆれている
どこへ行くのも
あいつが守ってくれる
ひっこみ思案の僕が変わる
時々サイフからくすねられても
友情のあかしと言う事になる
アキラはサユリが好きらしい
サユリは頭の悪いやつがキライ
しょせん女は愚かだと呟いて
トイレで悩んでいる姿を見た
いつまでも友達でいよう
大きくなっても親友でいよう
シュロの木の下を風が吹いている
アキラは男の中の男
だからオチンチンも
大きくてかっこいい
でもある日皆で見せっこをしたら
ジョーの方が
大きくなってしまった
ジョーはサユリのヒモだとの噂
どうやら二人は出來てるみたいで
アキラはふてくされて
百日咳になる
オチンチンも
ますますしぼんでいく
いつまでも友達でいよう
大きくなっても親友でいよう
シュロの木の下で
かげろうがゆれている
お父さんは何をスル人なんだろう
陽にやけた広いおでこがこわい
謎にみちたアキラんちの家族
大きなオッパイの
姉さんも気にかかる
あいつは姉さんとも
お風呂に入るらしい
僕が“変だよ”と言うと
“オヤジと入るお
前が変なんだ”と
言われて何となく納得できた
いつまでも友達でいよう
そう大きくなっても親友でいよう
シュロの木の下を風が吹いている
弱蟲な僕をかばって
アキラがいつも身がわりになる
倒されてにらみつけると
ユウジロウの映畫のようだった
來年は僕等も小學生になる
でも同じ學校へは行かないだろう
“俺はもっと男をみがくから
お前は勉強にはげめ”と言われた
尊敬するアキラともお別れだ
自信は無いけど
一人でやってみよう
夕陽に向かって走って行く
あいつの姿を忘れない
生きて行く事にとまどう時
夢に破れさすらう時
明日を照らす燈りが欲しい時
信じる事をまた始める時
アキラがついているさ
アキラはそこにいるさ
シュロの木は今も
風にゆれている
シュロの木は今も
風にゆれている