何かとあやしいムードが先行してますが、とにかく音楽的な魅力に満ちていて中毒性が半端ない名盤です。快楽中枢をブーツで直接蹴られるような音楽。
全編を通した曲調はブルージーで蟲惑的。グループサウンズを引き合いに出されるのもうなずけます。しかし、そんな区々たるカテゴリ分けなど忘れさせる勢いに満ちています。
特筆すべきは楽曲のよさ。
無駄が一切ないメロディは恐ろしくキャッチーで、一度聴いたら忘れられません。
他にも、艶のある歌声、劇的に演出するギター、変化に富んだ多彩なリズムアレンジなど。その音楽の毎秒毎秒が、本当に気持ちよいです。アドレナリンは沸き立ち、ドーパミンは溢れ出します。
そんな濃密な31分。
音質は若干ガレージっぽいこもり方。ですが、結果的に楽曲のよさと演奏の熱気をストレートに引き出している、と言ってよいと思います。(By 眼鏡 )